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「ごはん、食べたんか?」

私が子どもの頃から大好きだった親戚のおばちゃん。
私のおばあちゃん代わりでもあり、遊びに行く度に、私にかけてくれた言葉。
「おー!さきちゃん、おなか空いてない?ごはん、食べたんか?」
この親戚のおばちゃんは、朝行っても、昼行っても、夕方行っても、ご飯を食べた後でも。いつだろうとこの言葉を私に伝えてくれました。
「ごはん、食べたんか?」
幼い頃の私にとって、とても温かくて、優しくて、愛があって。胸の中に今も生きています。
私の母もとても料理上手でした。
料理だけでなく、「話すこと」も大好き。
私だけでなく、私の友人たちも母には何でも相談するほどでした。
私を支えた魔法の言葉

それから大人になり、20代でボストンへ留学しました。
ホームシックや自身の英語力の無さにうんざりしたときも、日本人の友達に私の『料理を振る舞う』ことでその状況を乗り越えることができました。
いつの間にか、親戚のおばちゃんが言ってくれた
「ごはん、食べたんか?」
これを私が言う側にもなっていたのかもしれません。
その後、日本に帰国し、韓国料理が大好きで、韓国料理店に入社。
この時、京都から東京に引っ越す決意も、『料理』への思い一つで決めました。
そして、結婚。それと同時に旦那さんが独立したこともあり、慣れない土地でほぼひとりっきりの妊婦時期を経てのワンオペ育児。
今、我が家には旦那さんと4人の子供たちがいます。
もちろん、簡単な道のりではありませんでした。
でも、旦那さんの親友やお義母さんを始め、たくさんの人が支えてくれて今の私がいます。
特にお義母さんとの同居生活の中でも、梅干しや白菜漬、たくあん仕込み、大量のお弁当作り、お食事会イベントのおかず作り、町会での炊き出し準備など。時には、子どもたちを巻き込みながら。
たくさんいい経験をさせてもらい、とても楽しく幸せな日々を過ごしました。
私が伝える番

そして、今、大人になって強く感じていること。
私が小さかった頃。大好きだった親戚のおばちゃんがいつも伝えてくれた、
「ごはん、食べたんか?」
は、魔法の言葉でした。
この言葉には、
「さきちゃん、大好きだよ。いつでも遊びに来てね。」
「さきちゃん、そのままのさきちゃんが素敵だよ」
「さきちゃん、さきちゃんは大切な家族だよ」
「さきちゃん、愛してるよ」
「さきちゃん、さきちゃんは何があっても大丈夫」
そんな何通りの意味が込められている魔法の言葉でした。
私は、親戚のおばちゃんから、この魔法の言葉を教えてもらい、その後も母やお義母さんたちに支えられて生きてきました。
今、私は40歳。
「ごはん、食べたんか?」
そんな愛ある魔法の言葉をこの料理教室を通してたくさんの人に伝える。
「大好きだよ。いつでも遊びに来てね。」
「そのままのあなたが素敵だよ」
「大切な家族だよ」
「愛してるよ」
「何があっても大丈夫」
そんな思いを伝え広げていきたいと思います。
私はこれからも皆さんに会うと聞いていきます。
「ごはん、食べたんか?」と。
【健幸美食協会認定講師】 東京両国校:眞田早希子
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